ブラックダイヤモンド初のU.L.バックパック登場、 その名も『ベータライト』。
2024の登山系新商品の中でも1、2を争うといっても過言ではない注目アイテムが待望の入荷です。

サイズは30と45で展開。
それぞれ背面長サイズがあります。
ブラックダイヤモンドのパックシリーズと言えばブランドの印象通りのクライミング用やバックカントリースキー用、 登山用であれば特にアルパイン仕様のモデルが元来より充実していました。
更に近年は主にトレイルランニング用の「ディスタンス」シリーズ、そこから派生したファスト&ライト(F.L.)ハイク「パーシュート」シリーズと、カテゴリーも脈々と拡充の動きがありました。
そんな中、今回新たに登場するこのベータライトシリーズは長年にわたって実践ベースで各種登山用パック設計のノウハウを培ってきたブラックダイヤモンドが満を持してリリースする「U.L.」仕様。
遂にブラックダイヤモンドのようなナショナルメーカーですらここまで大々的に“U.L.”と銘打つあたり、昨今、そして世界的にU.L.が山のスタンダードなのだろうと実感させられます。
さっそくですが製品を簡単に紹介いたします。
いつも通り公式サイトや商品ページでも確認できる内容は割愛しますので、予めご容赦ください。
ベータライトには30Lと45Lの2つの容量があるとお伝えしましたが、まず両者の違いを先にあげておきます。
メインコンパートメントを構成する素材のChallenge Sailcloth「Ultra200」「Ultra400」、裏面のRUVフィルムと全縫製部のシームシーリングは共通仕様です。
容量
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30リットル
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45リットル
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重量
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総重量=695g
最小重量=452g
(背面パッド、ヒップベルト、ストラップ取り外し時)
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総重量=890g
最小重量=521g
(背面パッド、ヒップベルト、ステー、ストラップ取り外し時)
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フレーム構造
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フレームパッド
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フレームパッド
アルミステー×2本
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肩部スタビライザー
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無し
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有り
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正面メッシュポケット
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30よりも上部を延長
且つバックル固定
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以上をを踏まえてご覧ください。
まずはショルダーハーネス部分。
このベータライトシリーズの特徴の一つがこのランニングベストスタイルのポケット付きショルダーハーネス。
最近各パックメーカーでこういった仕様のものが増えてきていますが、ブラックダイヤモンドは元よりランニング用のディスタンスシリーズを展開して来ておりますので、そのノウハウがベースになっていると思われます。
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ちなみにこちらが参考までにランニングモデル
「ディスタンス22」
のショルダーハーネス。
ご覧の通り、ベータライトのそれはあくまで簡易的な仕様です。
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以上の通りポケットの機能と作り込みはやはりディスタンスシリーズほどは細かくありません。
逆にそのまんまだったらトレイルランナー感が出過ぎて逆に敬遠する人も増えるでしょうから、丁度いい塩梅と思います。
左胸側のフラスクポケットは結構タイトなので、例えばOMMレースとかであればいっそのことクルクル巻にしたMAP入れとかで重宝すると思います。

写真左がベータライト、右がディスタンスのそれぞれショルダーハーネスですが、ベータライトのハーネスにはパッドのコアが内蔵されています。ハイキングというアクティビティを想定した場合、優先されるのはポケットの機能性や通気性よりも耐久性・耐荷重性でしょうから当然の仕様とも思います。

左右のヒップベルトポケットがけっこう特徴的な形状で、開口部が上向きで自立するよう設計されています。
その為?なのかは分かりませんが、容量自体は控え目です。
ちなみにこの部分が不要な場合はヒップベルト毎取り外し可能です。
メイン気室両側のリップストップポケットは開口部にストレッチゴムが内蔵されています。マチはボトルの収納には問題ないサイズで、ご覧の通り物によっては軽量テント(2人用)やロールマット(ショートサイズが限界)も収納可能です。
写真撮り忘れましたが、パック背負ったままでも手は届くのでボトルの出し入れにもストレスないと思われます。

レギュラーサイズのマットはボトムにセット可能。
この部分のストラップ(ダイネックス製・・・いわゆるダイニーマ系)のみ長めになっていますので、径が大きいものはこちらに固定するといいでしょう。
このストラップには両サイドにもついており(上の写真でテントとマットを固定している部分)、すべて取り外しが可能です。
また、本体下部の部分のみ生地も厚手のUltra400で補強が施されています。

正面のストレッチメッシュポケットは両者で違いがあり、写真左が30、右が45。
45は延長部があり且つバックルで固定できるようになっているので、こぼれ止めとして且つコンプレッションとして機能しそうです。
アップ画像のついでに解説しますと、本体に採用されている生地、これが本製品の特徴のもう一つ、Challenge Sailcloth社の「Ultra200」。
UHMWPE(スリング等で一般的な高強度素材)コンポジット素材の中でも軽量で引き裂き強度に優れる生地を採用した事で、パックの耐久性も安心です。
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このループは別売のベータライトサテライトバッグ(4リットル)取付用のアタッチメントループ。
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背面の仕様です。この手のパックは背面の汗処理に気が利いていないのが多い中、ベータライトはちゃんとメッシュを採用。
軽さや耐久性だけでなく、ちゃんと活動時の事も考慮されているのが◎。
フレームパッドは取り外すことができるので、軽量化あるいはフィット感の調節が可能です。
OMMのクラシックシリーズ等と異なり、パックの外側で出し入れする構造は珍しいと感じましたが、例えばフィールドで座布団代わりに使うならこっちの方が手軽かもですね。
また、ショルダーハーネス同様ヒップベルトにもパッドが内蔵されているので荷重がかかってもしっかりサポートしてくれます。

フレーム構造に関して言えば、45のみこのアルミステーが内蔵されています。
容量を踏まえるとより高重量を扱う事を想定した措置でしょう。
こちらも取り外し可能なので、ストイックに軽量化したい方のニーズにも対応します。
ちなみに同区画にハイドレーショポケットがあります。
これがメイン気室の内観になるのですが、RUVフィルム(100%リサイクル素材)と全縫製部のシームシーリングで高い防水性を備えています。

こちらも45のみの機能として、肩部のスタビライザーストラップです。
重めのパッキングに対して重心を体側に持ってくることで、歩行時の疲労が軽減可能になります。
ここに拘る辺りは流石ですね。
それにしても2つのサイズの選び分け、これが悩ましいですね。
基本日帰りがメインの方や、泊りも常にファストパックスタイルで軽量化に余念がない方なら30、
泊りも含めてオールシーズン山を遊び倒したいという目線なら45といった具合でしょうか。
この辺はプレーヤーの数だけ判断基準があると思いますし、逆にこのベータライトを使うためにも現状の装備の見直しが必要になるかも?
特にOMMを視野に入れてザックの軽量化を検討している人はこちらも是非候補に加えて頂き、色々と意見を聞いてみたいところです。
以上、非常に簡単ではございましたが期待の新作「ベータライト」のご紹介でした。
近年では様々なブランドが軽量パックに着手しており、そのどれもが個性的で我々ユーザー的には目移りしてしまって困るところでもありますし、今回この「ベータライト」の登場が勢力図にどう影響するか注目でもあります。
“BD’s answer”
今の群雄割拠のU.L.パック戦線に一石投じようとしている感満載の公式動画↑の内容がこれまた熱い。
“回答”という表現がプロダクトレベルに限らず、実に色~んな事に対して本質を突いたメッセージに感じます。
興味がある方はぜひこちらもご覧ください。
ベータライトの開発背景も覗けるので面白いですよ。
ゴールデンウィーク、夏山、秋の紅葉ハイクやOMM、etc。
はたして30がいいのか、それとも45なのか。
山を多彩にそして軽やかに楽しみたい方にぜひとも試していただきたいパック、ベータライト、ご購入はこちらからどうぞ。
↓↓↓
■Black Diamond(ブラックダイヤモンド) ベータライト30
■Black Diamond(ブラックダイヤモンド) ベータライト45
*詳細は各商品ページでご確認ください
2024-04-24 15:58:56
商品情報