6月10日発売の新商品、ライペン(アライテント)『SLソロ』のご紹介です。
昨年登場した「SLドーム」の小型版であり、SLドームを1~2用とするならば、SLソロは名前の通り完全な一人用です。
▲SLソロ
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▲SLドーム
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▲SLソロ
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▲SLドーム
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気になる重量はSLドームの980gに対して、SLソロは900g。
(本体+フライシート+フレームの重量)
この仕様からもSLソロは基本的に単独行スタイル、居住性よりもとにかく軽量性を重視したい方にとっては待望のモデルと言えます。
SLソロを語る上で、SLドームの存在を忘れてはいけません。
SLドームもまた昨年の登場時は業界を震撼させました。
最近ではテントをはじめ各種登山ギアにおいて軽量化というテーマは特段珍しいものではなくなりつつあります。
ではなぜSLドームの登場が衝撃的だったのか―。
一つはアライテントというテントメーカーが遂にそのジャンルに参入してきたという事実です。
これまでのアライテントといえば日本の山岳や風土に合わせたテントを展開し、“ヒマラヤでもウラヤマでも”のスローガンのもと王道を往くスタイルでした。
もちろん登山用テントメーカーである以上、基本的には軽量設計ではあるものの、特に海外ブランドに目立つ極軽量仕様のテント群と比較した場合、決して軽量モデルが充実しているとは言えないラインナップ。どちらかと言えば実用性や耐久性は犠牲にしない、質実剛健なモデルが多い事が特徴であり、それはむしろアライテントというメーカーの長所でもありました。
そんなアライテントが満を持して軽量に特化したテント、SLドームを発表。
これは軽量化がトレンドなどではなく、もはや時代の主流であるという事を改めて認識させられました。
もう一つは、上記の潮流の中でSLドームというキャラクターが一つの最適解のように感じたためです。
SLドームの最大の特徴は単に「軽量」というだけでなく、「自立式」「ダブルウォール」という点です。
海外メーカーの超軽量テントは半自立式あるいは非自立式である事が多い為、場所によっては設営に苦労する事も多いです。
また軽量化のためにシングルウォールであったり、あるいはインナーがフルメッシュだったりと、基本的には日本の山の多種多様な気候を想定して設計されていないことがほとんどです。生地も極薄、フレームも極細だったりで強度に不安があると取り扱いがデリケートにならざるを得ません。このように軽量化に特化し過ぎたあまり実用性が大きく犠牲になっているテントは万人向けとは言い難い部分があります。
これらの問題に改めて向き合うと、SLドームの仕様にも納得がいきます。
軽量化を最優先にしつつも、使い勝手は妥協しない―。
アライテントの公式ホームページでは「山岳テントの新しい可能性を引き出すテント」とされていますが、
軽量テントムーヴメントに対する“アライテントの答え”、それがSLドームとして具現化されているように感じます。
そして今年は一回り小さいサイズのSLソロが登場。
新たにSLシリーズとして、使用人数や山行スタイルでソロとドームを選び分ける事が可能になりました。
SLシリーズは素材選びや入口のメッシュを最小限にする等軽さを最優先した設計ではありながらも、同社の山岳モデルの代表格「エアライズ」で培ったフレームスリーブやフライシート接続による設営のし易さ、ベンチレーターや室内ポケット&吊り下げループ等の機能面もちゃんと踏襲されています。
何より専用のアンダーシートが標準で付属しているのが素晴らしいです。
SLシリーズは本体のグランドシートにも薄手の生地が採用されていますので、やはり保護には気をつかいたいところ。
同社の他のモデルと異なり、専用アンダーシートの併用をアライテントも推奨しています。
初心者の方にとっては軽量テントは取り扱いの上でハードル高く感じる人も少なくないと思いますので、このようなセット販売は実に気が利いていると感じませんか。
アライテントのアフターフォロー体制も大きなアドバンテージでしょう。山岳テントは基本的に過酷な状況での使用が前提となる為、消耗や破損は避けれらません。その点アライテントはばっちり修理をしてくれますし、補修パーツも充実しているので、バックアップの面でもSLシリーズは優れていると言えます。
SLシリーズはルックスもオーソドックスですし、あっと驚くようなギミックもないため特別な斬新さこそありませんが、アライテントらしく総合力で優等生な点が最大の魅力ではないでしょうか。
軽さと使い勝手のバランスがよく、永く愛用できるという安心も備わっているSLシリーズは初心者&経験者に関わらず多くの方にお勧めしたいテントです。
最後に改めてSLソロ、SLドームのサイズ感と重量を記載しておきます。
参考までにライペンの主力2モデル、エアライズ&トレックライズの1~2用モデルとも比較してみたいと思います。
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SL ソロ
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SL ドーム
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サイズ cm
間口×奥行×高さ
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205×90×95cm
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210×120×95cm
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重量 g
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900g
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980g
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入口/前室
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長辺側
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長辺側
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エアライズ1
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エアライズ2
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サイズ cm
間口×奥行×高さ
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100×205×105cm
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130×210×105cm
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重量 g
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1,360g
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1,550g
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入口/前室
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短辺側
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短辺側
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トレックライズ0
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トレックライズ1
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トレックライズ2
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サイズ cm
間口×奥行×高さ
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205×80×100cm
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210×110×105cm
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210×150×110cm
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重量 g
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1,250g
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1,460g
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1,680g
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入口/前室
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長辺側
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長辺側
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長辺側
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*重量は乾燥時平均重量(本体+フライシート+フレーム)
ご覧の通り軽さに関しては圧倒的にSLソロとSLドームですが、アライテントの公式ホームページには次のような注意分も記載されています。
*SLドーム・SLソロは軽量化を実現するために、繊細な素材を採用しています。設営撤収などの際には、テントの取り扱いには十分にご注意ください。
*より高度な耐久性・耐風性をお求めの方はエアライズなどの他のテントのご検討願います。
このようにSLシリーズの登場によって改めて先輩モデルのエアライズ&トレックライズの存在感も引き立つことになりました。
選択肢が増えて悩ましいところですが、用途やスタイルに合ったモデルを選んで頂ければと思います。
これからテント泊が楽しい季節になってきます。
テントの買い替えをご検討中の方、 テント泊デビューを計画中の方に参考になりましたら幸いです。
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2024-06-09 14:02:45
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