PETZ(ペツル)の新作ハーネス『WHISPER(ウィスパー)』を紹介します。
こちらはより高いレベルでのパフォーマンスを目指すクライマーやアルピニスト向けのテクニカルハーネス。
ネーミング直訳であれば“「whisper[英]」=ささやく”かと思いますが、転じて小さい、軽い、僅か、等のニュアンスでしょうか―。
何故ならこのウィスパーというハーネス、Mサイズで170gと超がつく軽量ぶり。
この頃は200g台のハイエンドハーネス(シッタ、ヒューロンドス等)も珍しくないですが、このウィスパーは驚愕の200gアンダー。 
驚異的な薄さを実現したウエストベルトとレッグループのおかげで、ご覧の通り片手に収まるほどの小ささ。
(収納ポーチも付属します)
100~150gのアルパインハーネスと比べても遜色のないコンパクトさですのでアプローチ中も嵩張らないでしょう。

極薄ながらも柔軟性のあるウエストベルトとレッグループにより、クライミング中も自由な動きを妨げません。
ハーネスの存在を忘れるほどの履き心地と快適性が持ち味です。
ウィスパーには「MATRYX®(マトリックス)」という高性能ファブリックが採用されています。
クライミングハーネスではまだあまり見慣れないですが、既にトレイルランニングシューズで採用しているメーカーもあるので目にしたことある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
マトリックスが高性能とされるのは軽量性・快適性・耐久性のバランスに優れるためです。
これがそのままウィスパーの特長になっています。
まず軽量性については既に上記でご確認頂けたと思います。
快適性については2つの観点から。
一つ目は汗処理の点。マトリックスは個別にコーティングされた高弾性ポリエチレンとナイロン製糸により構成されているため通気性に優れます。よってクライミング中も素早く吸汗し水分を逃がしてくれるというわけです。
もう一つはクッション性。ウィスパーの場合は特定の箇所にサポート性を向上させるパッドが入っていますが、実はこれもマトリックスを採用しているからこそ可能な設計。よって極薄ながらも快適性は犠牲になっていないというわけです。
最後に耐久性。トレランシューズのアッパーに重宝されるくらい、とにかく高い耐摩耗性を有するマトリックス。酷使するのが前提のハーネスにも好相性の素材であるといえるでしょう。
以上の通りウィスパーは高性能素材と必要最小限の構成によって軽量コンパクトでありながらもクライミングハーネスとしての耐用も併せ持つ、正にハイブリッドなハーネスではないでしょうか。

ベルト以外の耐久性にも抜かりがありません。タイインポイント、ウェビング、ギアループは高弾性ポリエチレンで強化、予め摩耗と摩擦が考慮されています。
ラッキングについても多くのギアを携行、整理できるよう合計5つのギアループが設けられています。
フロントの2つは適度な大きさと硬さで多くのギアが携行できるようになっており、またカラビナのクリップ/アンクリップもしやすくなっています。
リアの2つはバックパックを担いでも干渉しないよう工夫された設計。
残りの1つ、後部のギアループは柔らかいのでバックロープやアクセサリー類の接続用になるでしょう。
 |
『キャリツール エボ』用のスロットも備わっていますので、アイスクライミングや冬期登攀にも対応。
ツールホルダーの増設にもなります。
|
いかがだったでしょうか。
近年新たな高性能素材が次々と登場し各種クライミングギアも常に進化を続けていますが、その中でも今回のウィスパーは際立って革新的な存在に感じます。
高難度ルートに挑むクライマーの方、ハードルートを開拓したいアルピニストの方々にとっては見逃せない新商品でしょう。
以上、今回はペツル ウィスパーのご紹介でした。
商品ページはこちらです。
↓↓↓
2025-04-03 21:10:47
商品情報