この夏から新たに取り扱いを開始しましたシューズブランド『LEMS(レムズ)』、そちらの『Primal Eco(プライマル エコ)』について紹介いたします。
レムズは所謂ベアフットシューズに位置づけられるブランド。
(ベアフット[barefoot]:裸足、素足)
ベースキャンプ的でも注力しているアルトラ、ゼロシューズ、ルナサンダルを擁する“足育”コーナーのニューフェイスとして期待しているブランドです。
今回初めてその存在を知るという方も多いと思いますので、ブランドストーリーも併せて解説いたします。
2011年創業のUSAブランド
「靴のデザインはシンプルであるべき。 必要最低限の構造で、まるで何も履いていないかのように自由に動けることが理想。」
2008年、ブランド創設者のアンドリュー・ラデマッカーはシューズの理想形を追い求めた結果、上記の答えに辿り着いたのだとか。
靴は本来人間の足の自然な形に基づいて作られるべきであって、足を靴に合わせるのは間違いであるという考え方。
つまり靴は前足部とつま先が最も広く、尚且つ柔軟性と自由な動きを最大限に確保できる構造でなければならないという事。
それこそが足の自然な形を妨げない、理想のシューズ。
ところがほとんどの市販のランニングシューズやスニーカーはそのように作られていない事に気づきます。
「市場に存在しないもの、 誰も作っていないものがあるなら、 自分で作るしかない。」
それから3年間の歳月をかけ、2011年に自身のブランド『LEMS』を設立、そして同年9月に記念すべき最初の製品『Primal』をリリース。
以降も靴作りを探求し続け、「足本来の自由を取り戻す靴」を作るという信念と使命を貫いているブランドです。
以上がレムズのブランドヒストリー。
ちなみにLEMSは“Live Easy and Minimal”の頭文字だそうです。
最小限の設計で足本来の動きを妨げず、“素足感覚”を追求するという、ブランドコンセプトそのものを体現したネーミングになっています。
(Sは素足のSかも!?)
ところで冒頭に挙げましたお馴染みのアルトラやゼロシューズ、ルナサンダルも実は同時期にあたる2009年の創業(アメリカ)とされています。
でもってベアフット界の聖書とも言われる書籍「Born to Run」の初版発行もまた2009年。
つまり、この年代にアメリカで巻き起こったベアフットムーヴメントがやはり現在の“ベアフット哲学”の起源であり、レムズもまたその一角と考えても良さそうですね。
レムズは他ブランドに比べて若干後発かもしれませんが、流行り廃りが激しいシューズという市場で10年以上も実績がある(しかも競争が苛烈な本国アメリカで)ということは一定の地位にあるとして信頼に値するでしょう。
日本での知名度はこれからですが、その日本こそ近年になってまたベアフットブームが再燃している兆しがありますので、ある意味で絶好のタイミングでの参戦と捉えて期待していいのではないでしょうか。
続いてはレムズシューズの魅力を今回ご紹介するプライマルエコの特徴と共に見ていきましょう。
①ゼロドロップ構造

主にランニングシューズのスペック表にて踵から爪先にかけての高低差を「ドロップ」と表されますが、レムズシューズはこれが0mm、よってゼロドロップと表現しています。
アルトラやゼロシューズに詳しい方にとってはお馴染みの構造ですね。
ゼロドロップシューズは地面から踵までの高さと、地面から爪先までの高さが同じ、つまり完全なフラット。
一見外観だけでは分かり辛いですが、靴の中ではフラットな重心を保てるようになっています。

つまりゼロドロップシューズは素足で地面に立つ事を再現するためのシューズなのです。
ちなみにレムズの研究では一般的な靴で平均14〜24mmものドロップがあり、これが身体のバランスを崩したり、不自然な着地を引き起こす原因なのでは?と問題提起しています。
また他社では完全な0mmでなく4~8mmくらいのドロップで“ベアフットシューズ”“ナチュラルシューズ”“ミニマルシューズ”等と謳ってあるモデルもありますので、その観点からもゼロドロップこそが正真正銘のベアフット=裸足であると言えるでしょう。
これはルナサンダルやゼロシューズサンダルの構造からも明らかですよね。
ゼロドロップ構造のメリットとしては、
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足首の可動域の向上
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より自然なランニングフォーム
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姿勢の改善
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バランスの向上
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体のアライメント(捻れや歪み)の改善
等が挙げられています。

ゼロドロップシューズに切り替えたことで、慢性的なケガが解消されたといった事例も珍しくありません。
かかととつま先が一直線にそろうことで足が地面にフラットに接し、姿勢が矯正され、脊椎のアライメントが整い、ミッドフットストライク(足裏の中央での着地)を促します。
そのため、Lemsのシューズは腰への負担を軽減し、より健康的なミッドフットからフォアフットでの着地を可能にします。
但し、ゼロドロップシューズへ切り替えたことでかえって痛みが生じる場合があります。
それこそ長い期間にわたって一般的な靴(=ドロップ有)を履いてきた習慣によって、足の筋肉、腱、靭帯が弱っている可能性がある為です。
ですのでゼロドロップシューズへの移行に際しては足の筋力強化を並行して行い、時間をかけて徐々に履きならしていくことを推奨いたします。
徐々に慣らしていくべき理由のもう一つが靴底の薄さです。
ベアフットシューズの多くは設計思想上、基本的に薄底仕様、その上無駄なサポート機能を排してある場合がほとんどです。
これこそベアフットシューズの魅力であり特徴でもあるのですが、昨今ブームの厚底スニーカーやハイテクランニングシューズ、あるいは堅牢な登山靴、もしくはどの靴にでも高性能インソールが欠かせないという方にとってベアフットシューズは却って高負荷、未知の刺激になってしまう為です。
ちなみにこのプライマルエコも例に漏れず11mmの薄さ。
その上でゼロドロップ。
従来の靴、そして従来の靴の選び方(人間本来の自然な足に基づいていない)に慣れきっている場合は、立ち姿勢や歩き方からまず違和感や抵抗を覚えるでしょう。
しかしながら、それこそがブランドが訴えたいコンセプトでもあり、それを自分の体で体感できるという事でもあります。
“Primal”の名の通り、自分の足が原始に還っていくのを楽しみましょう。
②ナチュラルシェイプフィット

Lemsのシューズは足本来の形状を考慮して設計されています。
図でも明らかな通り、足先がゆったりした設計になっています。
これこそがナチュラルフットシェイプ。
これにより靴の中で足指がリラックスし、自然に広がるための十分なスペースを確保するのです。
ここもまたアルトラやゼロシューズと同様。

アルトラやゼロシューズを単に「幅が広い靴」と認識している人がいらっしゃいますが、厳密にはそれだけではコンセプトの理解が不十分と言えます。
正しくはこのレムズも含めて、『足の本来の自然な形状に基づき設計されている構造』と理解すべきなのです。
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ナチュラルフットシェイプ
つま先を圧迫する従来のシューズとは異なり、足の形をしたつま先部分は最大限のスペースを確保し、足指の自由で自然な広がりを促します。
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特徴①でゼロドロップ=裸足と述べましたが、それもこの②のナチュラルフットシェイプがあってこそ完成します。
なので再度他社のベアフットシューズを引き合いに出しますが、単に薄いだけ、ぺったんこなだけで、形状に関しては従来の靴と同じでは自然な足の形は再現できないと言えます。
☆サンダルは指先開放されている時点でナチュラルフットシェイプと言える。
足の自然な形を再現することで、体全体に齎すさまざまなメリットは①と同様。
足の筋力や脚力の向上ばかりに焦点が行きがちですが、実際には姿勢やバランス感覚、合理的な身体の使い方等、全身に改善が期待できるのです。
ナチュラルフットシェイプである
↓
爪先側に十分なスペースある
↓
足の指が自由に使える
↓
接地時の安定性が増す
↓
蹴りだしの際は力強い踏み込みが可能になる
自然な足の着地が出来ると、足が地面に着く際の圧力や衝撃を自然と軽減します。
その為ケガのリスクの低減につながります。
またナチュラルフットシェイプは外反母趾や根指などの一般的な足のトラブルの対策にもなります。
窮屈さから解放されることで血行の改善も期待できますので、特に長時間の運動後には、より快適に感じられるという利点もあります。
立ち仕事だったり、日頃から歩き回る必要がある人にとっても恩恵が多いと思われます。
つまりレムズのようなナチュラルフットシェイプシューズを取り入れる事は根本原因に対処する事にも繋がります。
市場に出回っている靴の多くには先細りのトゥボックスや高いヒール設計により、外反母趾やハンマートゥなどの足の変形を引き起す可能性がある為です。
そういった靴に永らく慣れてしまうと足の筋肉、腱、靭帯が弱り、バランスや効率が低下するので、さらなるケガの原因となります。
③軽量で柔軟
プライマルエコにはまだまだ魅力的な特徴があります。
まずは重量。
US8.0片方で229gとかなりの軽量仕様。
そして驚異の柔軟性が裸足感覚を損なわないようになっています。

柔軟性の秘訣はこのアウトソール「IBRアウトソール(インジェクター・ブロー・ラバー)」にあります。
これはレムズの独自設計。
ゴムを射出成型し、内側から気泡を発生させる手法により、軽量性を保ちながら適度なクッション性と耐久性を実現しています。
単に薄くて軽いだけでなく、柔軟性・耐久性・快適性を兼ね備えているのもプライマルエコの特徴です。
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柔軟性
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ソール全体がしなやかに曲がり、折りたためるほど柔らかい。
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超軽量
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通常のゴムソールに比べて約30~50%軽量。
旅や長時間の歩行に最適なソールです。
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優れたグリップ力
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濡れた路面や不整地でも滑りにくいトレッド(溝)構造を採用。
日常使いからアウトドアまで対応します。
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④足だけでなく地球にも優しい
プライマル“エコ”の名の通り、リサイクル素材を使用して作られているのも特徴です。
マイクロファイバーと通気性に優れたエアメッシュのアッパーは、半分がリサイクル素材。
そして靴ひもや接着剤等すべての素材がビーガンフリー。
機能性、ルックスを保ちながら、地球にも足にもやさしいベアフットシューズに仕上がっています。
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取り外し可能なコルクインソール
足馴染みがよく、自然な涼しさと快適さが魅力のコルクインソール。
より足裏感覚を高めたい場合は外して履く事も可能です。
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⑤普段履きに使いやすいデザインで気軽にベアフット・トレーニングができる
ベアフットシューズを体に馴染ませるにはとにかく長い時間履く事。
その為にも普段から取り入れたいと思っている人は多い事でしょう。
とは言え見た目が思いっきりスポーツや登山の雰囲気ではカジュアルに履き辛いし、サンダルは季節やTPOに左右されてしまう・・・。
そんな悩みもレムズのルックスや雰囲気であれば解消してくれそうです。
生活のあらゆるシーンに取り入れる事で、全ての立つ・歩くをベアフット・トレーニングにする事が可能になります。
ナチュラルなカラーリングは土や木、石のような自然の色に着想を得たニュートラルなトーン。
無理に主張しない色合いはどんなスタイルにもマッチしそうです。
キャンプウェアのコーディネートにもいかがでしょうか。
ミニマリストシューズらしいメッセージ
シュータンの裏側にはこんなメッセージが。
わざわざサイズ表記よりも目立たせてあるところに強い想いを感じます。
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最後はオマケ的になりますが、現物をチェックしていたらタンの裏にこのようなメッセージがある事に気づきました。
“Discover MORE with less”
翻訳アプリによると「少ないものでより多くのことを発見する」との事。
う~ん、深い・・・。
ミニマリストシューズの作り手としての哲学もさることながら、まるで現代社会へのアンチテーゼのようにも感じました。
無駄なくシンプルさが真骨頂でもあるベアフットシューズならではの言葉ではないでしょうか。
歩く、自然の中で遊ぶという事は極シンプルで普遍的なもの。
足すより引く、
足るを知る。
アウトドアだけでなく、生き方の本質に目を向けるきっかけになるかも!?
いかがだったでしょうか。
今回レムズを導入した意図はズバリ、ベアフットの刺激をより多く生活に取り入れて頂きたいためです。
登山やランニング等、週末スポーツの補強に。
運動習慣が無い人は自分の今の体の状態を知るきっかけに。
日頃の1歩1歩をトレーニングにできるとあれば、これほど時間の有効活用はないでしょう。
冒頭述べた“足育”という言葉は一般的には成長期の子供の為にあるようですが、足のこと・下半身の筋肉・歩く習慣は健康寿命にも多いに影響する課題とされている為、今後は敢えて全世代に向けて意識的に発信していきたいと考えています。
ご興味、ご共感頂けた方はいつでも店頭に試し履きにお越しください。
以上、今回はレムズ・プライマルエコのご紹介でした。
商品ページはこちらです。
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2025-06-08 13:07:18
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